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犬も白内障になる?見分け方や症状と対処法を詳しく解説

      2017/07/12

私たちにも目の病気があるように、犬も老犬になるほど目の疾患が出てきます。

目の病気には遺伝的なものが多く、完全治癒しないこともありますが、早期発見できるようなケースもあります。

代表的な目の病気で白内障という病気があります。

 

老犬になると白内障になりやすいので、日頃から犬の目の表情に注意して早期発見に努めたいものです。

ここでは犬の白内障について、症状や原因、治療法などをについて書いていきます。

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日頃はどんな症状に気をつけるのか

目の異常に少しでも早く気付いてあげることが出来たら、早期発見につながり進行も遅くすることが出来ます。

目の異常の症状の見分け方を知っておくといいですね。

又、見分け方を知っておくとそれが予防につながります。

 

目は他の感覚に器官に比べて病状の進行が早く、修復が難しい器官でもあります。

一般的な目の病気の初期症状に言えることは、目ヤニが多い、瞬きをよくする、目をショボショボさせる、目が濁って見える、涙が多い、目を触ろうとする、などの症状が見られます。

 

こういった症状が見られた時は、なるべく早く病院に行って診察をしてもらってください。

心配して勝手に市販の目薬を使用したりすることはやめましょう。

 

失明することも

目の病気で一番怖いのは失明することです。

考えてみて下さい。今まで見えていた世界が一生真っ暗になるのです。

犬でも失明すれば恐怖で不安になります。

 

また犬のお世話も大変になります。

片目だけ見えにくくなっている時は、おかしいなと思う異常行動があまり現れない事もあるので、飼い主さんが気づきにくいこともあります。

私たちは犬の内臓疾患の異常などに目が行きがちですが、目の異常も十分注意が必要です。

 

白内障とは

あまり目の病気に詳しくない人でも、白内障という言葉は聞いたことがあると思います。

人の目の病気でとても多い疾患です。

老犬を中心に白内障が多く見られますが、実際にはどんな病気なのでしょうか?

 

白内障とは、目の水晶体のタンパクが変性し白く濁る状態です。

そして最悪の場合は、失明してしまうという怖い病気です。

犬が白内障になると、実際にはどんな症状が現れるのでしょうか?

 

白内障の症状とは?

初期や軽度の場合、又は水晶体の奥の方が濁っている場合は、症状がほとんど出ず、飼い主さんもなかなか気づくことが出来ません。

若干、視覚がおかしいかなと思う事もあるかもしれませんが、片目だけの場合には歩行に大きな支障はありません。

 

急激に悪くなった場合は、白目が赤くなる、目が開けられない、痛みで涙があふれる等の症状が現れます。

一晩で水晶体が真っ白になってしまうこともあります。

又、遺伝性の白内障や糖尿病、水晶体の傷などによる白内障は急速に進行することが多く、短期間で失明するだけでなく水晶体起因性ぶどう膜炎を起こすことが多くあります。

 

水晶体起因性ぶどう膜炎の他に、白内障の進行から起こる合併症として、網膜剥離やぶどう膜炎からの続発緑内障などが起こることがあります。

聞けば聞くほど怖い病気ですね。

ぶどう膜とは、目に入ってくる光の量を調整する「虹彩」と目のピント合わせをする「毛様体」、網膜と強膜に挟まれている「脈絡膜」を総称した呼び名です。

 

このぶどう膜や隣接する組織に何らかの原因で炎症が起こってしまう状態をぶどう膜炎と言います。

どうしてこんな怖い白内障になってしまうのでしょうか?

 

白内障の原因は?予防できるの?

白内障の原因には大きく2通りあります。

1つは遺伝で若年齢で発症する場合は、遺伝子の異常の遺伝的要素が大きいと考えられています。

もう1つは外因的要素で、老化、糖尿病などの全身疾患、進行性網膜萎縮、目の外傷や水晶体脱臼、放射線治療などの2次的影響で発症することもあります。

 

又、乳児期の栄養不良や薬の副作用で発症することもあります。

白内障をそのままにしておくと、ぶどう膜炎、緑内障、網膜剥離などに進行し失明することもあるので注意が必要です。

これを踏まえて白内障の予防としては、やはり良質な食事、運動、睡眠に限ります。

 

そして目の怪我に気をつける事と定期的な健康診断です。

遺伝の場合は、飼い主さんの努力ではどうしようもない事もあります。

健康診断で早期発見に努めましょう。

 

白内障の検査はどういう事をするの?

実際には愛犬がどんな検査を受けるのか心配ですね。白内障の検査とはどういう事をするのでしょうか?

病院ではまず、犬の目を散瞳させスリットランプで白内障の程度を評価し、血液検査などにより可能な限り原因を調べます。

散瞳とは、目薬で強制的に瞳を大きく広げ検査をスムーズにさせることです。

 

そして超音波検査により、水晶体の厚みや網膜剥離の有無などを検査します。

手術をする場合は、網膜の機能を評価するため網膜電図という検査も必要になります。

検査の後は、ピントが合いにくくなるので犬がしばらくは目をショボショボさせるかもしれません。

これは時間とともに必ず元に戻りますので、安心してください。

 

白内障の予防法

白内障も筋トレが有効のようです。

ここではおやつを使って目の筋トレをしています。

犬におやつを見てもらい、犬のあごが動かないように手で持って、おやつだけ左右にゆっくり動かします。

 

すると犬が目でおやつを追うので、目の筋トレが出来るという事です。

白内障だけでなく、視力低下予防にもいいですよ。

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白内障の治療法

犬が白内障になったら病院で治療を受けます。

犬の白内障は進行が早いので、早期発見、早期治療が大切です。

「水晶体起因性ぶどう膜炎」という炎症が起こっているので、初期治療では内服薬や点眼薬などを組み合わせて、痛みと炎症を取り除きます。

 

ただし内的治療では、視覚を取り戻すことは出来ません。

視力を回復するためには、人間と同じように外的治療を行います。

濁った水晶体を超音波の振動で細かく砕いて吸引した後に、水晶体の代わりに眼内レンズを挿入するのが、現在の白内障手術の主流です。

 

この手術を水晶体超音波乳化吸引術と言い、特殊な手術の機械と高度な技術が必要となるので、専門医またはそれに準ずる医師が行います。

現時点での白内障の治療は、手術以外に有効な方法はないのが現状です。

今はいろんな情報が個人レベルで手に入るので、ついつい愛犬のために色々試しがちです。

 

でも医学的に全く根拠のないものが多いのでおすすめはしません。

飼い主さんが自己判断で治療を行って、本来すべき正しい治療を始める時期を逃してしまう危険があるので注意しましょう。

 

白内障は治るのでしょうか?

白内障の手術をして本当に治るのか心配ですね。

残念ながら人の白内障手術ほど犬の手術成績は良くありませんが、失明から救う事と白内障の進行による合併症のリスクを減らすためには、手術以外に有効な方法はありません。

手術をしない場合や手術が出来ない場合は、白内障の進行による合併症の発症に注意しなくてはいけません。

 

白内障に似た病気に注意

白内障と間違われやすい症例に、水晶体の老化が原因で起きる「核硬化症」があります。

水晶体は目の中にある細胞です。

細胞は古くなると新しいものと入れ替わり、皮膚であればふけや垢となって剥がれ落ちます。

 

しかし水晶体は目の中にある為、細胞が入れ替わっても排出できず、目の中に押し込まれて年輪のように育ってしまいます。

これがグレーっぽく見えて、白内障と間違えられることが多々あります。

犬が7~8歳以上で発症することが多く、治療の必要はありませんが、暗いところが苦手になることもあるので、白内障と同じ治療をすることもあります。


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