犬に鳥の骨は食べさせていけないって本当?食べてしまった時の対処法まで
2017/04/09
「犬に鳥の骨はあげてはいけない」そんな説が、犬飼いの中では定説として流れています。
わたしも子供のころ親からそれを聞いて、鳥の骨は犬は食べてはいけないと思っていました。
しかし、鳥の骨について深く知っていくと、案外大丈夫なのかも?ということが分かってきました。
今回は鳥の骨は犬にとってどのようなものなのか?
犬が鳥の骨を食べてしまった時の対処法などをまとめます。
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犬が鳥の骨を飲み込んだときすること
注意していても、散歩中犬が誤って鳥の骨を食べてしまうこともあります。
うちの犬は夜な夜なゴミ箱を漁って残り物を盗み食いするので、今は蓋付きのゴミ箱にしています。
そんな犬がうっかり鳥の骨を食べてしまった場合の対処法は、まずは犬の体調をチェックすることです。
鳥の骨は食べてもまったく問題ないという説もあるほどのため、まずほとんどの場合は何の問題もない場合が多いです。
以下の症状が現れた場合は病院へ連れて行きましょう。
・血便が出る
・トイレしようとしても出ない
・食欲がない
・動き回らない(散歩を拒否するなど)
・咳をする
鳥の骨に菌がついていて体内で炎症を起こしていたり、やはり鳥の骨が刺さるという説も否定できません。
じっさい鳥の骨を食べて具合が悪くなったというケースも多いようです。
自宅でできる対処法としては、
・犬の様子を観察する
・2~3日は犬を1匹にしない(体調の急変に対処できるようにするため)
・犬をあまり動かさないようにする(走るような激しい散歩は控える)
と、あまり積極的な対処はできませんが、このくらいで様子を見ておきましょう。
鳥の骨は犬の内臓を傷つけるのは本当?
鳥の骨は、豚や牛の骨と違って、噛んだとき骨の先がとがりやすく、腸内に刺さってしまうため危険だと言われています。
鳥の骨は割れるときに縦にさけるため、それが鋭利な刃物となってしまうそうです。
それが腸内に刺さり血便が出たり、大きな塊を飲み込んでしまった時腸を詰まらせてしまうなどの危険があります。
とくに骨はレントゲンでも異物として映らないので、発見が困難で刺さってしまった場合は取り出す手術ができないそうです。
最悪の場合、そのまま天国へ旅立ってしまうこともある・・・なんて聞くと、絶対にあげてはいけない!と思いますよね。
小型犬はとくに注意が必要
からあげやケンタッキーの残りなど、長期間食べ続けてもまったく問題ない犬もいます。
しかし、小型犬が鳥の骨を食べた場合、直後に血便が見られたというケースは多数報告されています。
血便を出すときは、苦しそうにうなっていたという犬もいます。
一概に鳥の骨が刺さったとは言い難いですが、関連性を否定するのも無理やりな気がします。
小型犬はとくに噛む力が弱く、鳥の骨を丸呑みしてしまう場合があるので、小さく砕いたり、ミキサーにかけるなど慎重になったほうがいいでしょう。
生肉の骨ならあげてもいい
元々犬は野生の動物であり、そのときは鳥でも豚でも、生肉と加熱されていない骨を食べていました。
それならば、元々犬は加熱されていない鳥の骨を食べることができるということです。
鳥の骨は加熱すると性質が変化し、縦にさけやすくなるという性質があるそうです。
そのためから揚げなどにした鳥の骨は体内に刺さりやすくなるそうです。
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鳥の骨はあげても問題ない説
「鳥の骨は危険だ」という定説を真っ向から否定する説もあります。
そもそも鳥の骨の成分は、無機物70%、コラーゲン20%、水10%という中身です。
コラーゲンも含まれているため、生の鳥の骨は非常に固く、かなづちで叩いても割れにくい構造となっています。
お湯などで湯がいて加熱した後の鳥の骨は、コラーゲンが剥がれ落ちるため、骨がもろくなります。
犬が噛み砕いたときもぽきぽきと簡単に折れ、そのまま胃の中で消化を邪魔する成分がないため、非常に吸収しやすい状態になります。
加熱処理しているため菌が繁殖する心配もないため、犬にとっては栄養の高い食べ物であるといえます。
それでも骨が刺さるんじゃないの?という点
消化されやすくても、殺菌させているため菌の心配がないとしても、体内に骨が刺さったら大変です。
では実際に鳥の骨は、豚や牛の骨と違い本当に刺さりやすいのかというと、それも疑問が残る結果となりました。
鳥の骨も実際に生肉の状態と、加熱後の状態でハンマーで割ってみたところ、豚や牛の骨と大差ない割れ方になりました。
これが犬が牙で噛み砕くと、力のかかり方や噛み方で差が出るため一概にはいえませんが、よく言われている「鳥の骨は縦に割れるため危険」という根拠は見当たりませんでした。
もし鳥の骨も他の骨と同様の割れ方をするのなら、成分的に問題のない鳥の骨は上げても問題ないということになります。
骨は犬の歯を傷つけてしまう危険性がある
鳥の骨を調べていく中で、最も合理的で検証が取れていた1つの問題点がありました。
それは、固い骨を犬に与え続けることで、歯をコーティングして守っている成分が剥がれ落ち、そこから細菌に感染してしまうというケースです。
これは鳥の骨だけではなく、豚や牛の骨にも同様のことがいえます。
そのため、アメリカの一部の獣医さんは犬に固い骨を与えることを禁止する指導をしているそうです。
骨を与える場合は加熱して骨を柔らかくしたうえで、適切な頻度で与えるべきだといっています。
本当のところどっちなの?
まったくの異なる2つの見解に、今のところはっきりとした答えを導き出すことは困難だと思いました。
日本の獣医さんに鳥の骨のことを聞くと、ほとんどの獣医さんは「鳥の骨は刺さるので危険です。どうしても与える場合は生肉の骨を」という答えが返ってきます。
わたしもそれを信じていたのですが、もう1つの説ではこの意見は真っ向の逆なので、むしろ不正解になります。
ではわたしは犬に鳥の骨を与えているかというと
色々調べると鳥の骨は与えても問題ないように思えますが、わたし自身は問題を吟味したうえで、鳥の骨は与えていません。
病院によっては「鳥の骨を誤飲してしまった」といった場合、入院して検査をしなければいけない病院もあります。
あまり起きないことですが、万が一骨が刺さって内部出血などになってしまったら大変ですからね。
じっさいそのようなケースはほぼ聞かないのですが、やはり獣医さんが進めないことを、わざわざ他の説を用いてまで犬に鳥の骨を食べさせなくてもいいかな、というのがわたしの結論です。
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