くすぐったいよ!犬が顔や足をなめる意外な理由
2017/04/09
あなたの愛犬は、あなたをなめてきますか?犬ってすぐ人の顔や手や足をなめますよね?
なぜ、犬はなめるのでしょうか?おいしい味でもするのでしょうか?
たまにならいいですが、しょっちゅう顔をなめると困ることもありまよね。
なめる時の犬の気持ちはどんな時なのか、また対処法を書いていきます。
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なめるのは愛情表現?
犬を膝の上に抱いたりすると、犬が飼い主さんの口やあご辺りをペロペロなめることがあります。
この行動の意義について、多くの飼い主さんはただ単に犬の愛情表現の1つくらいにしか考えていないと思います。
飼い主さんは犬が自分の顔をペロペロとなめたり、キスのようなことをするので、きっと自分のことが1番大好きなんだと思っているでしょうね。
だしかに、犬は嫌いな人や危険を感じる人をなめたりしません。そういうことは、やはり愛情表現なのでしょうか?
なめる理由は祖先に関係?
人の口の周りをなめるという行動の意義を考えるには、犬の祖先のオオカミの行動を探る必要があります。
オオカミは狩りから巣穴に戻ると、一斉に離乳後の子供が食べ物をせがんできます。
その時、子供たちは狩りから帰ってきた父親や、年長の兄妹の口の周りをなめるという行動を示します。
そうすると自然に胃袋にためてきた食料を反射的に吐き戻すのです。そして子供たちが食料にありつけるというわけです。
犬が飼い主さんの口周りをなめるというのは、実はオオカミ時代の名残なのです。
人の口の周りをなめる行為の意味は分かりましたが、犬によってしょっちゅうなめられるのは困ることもありますよね。
口の周りはべちょべちょになるし、外で飛びかかると服が汚れてしまう事もあります。
口の周りをなめるのは、オオカミの名残と言っても飼い犬が口をなめるのはちょっと意味が違うのでは?と聞こえてきそうですが、
飼い犬とは言っても野生の地は脈々と受け継がれています。これは本能に根差した行動なので、ペットで飼われていても変わることはありません。
実は子犬の飛びつきの原因はここにあります。人間の口は犬より高い位置にあるので、口をなめるには飛びつかなければいけません。
もちろん、犬からなめられても人間は食べ物を吐き戻したりはしません。
いくらなめても食べ物が出てこない事を学習すると、犬もなめるのをやめますが、ペロペロとなめに来た時、
「かわいい!よしよし」などと歓迎する接し方をしていれば、いつかなめるのが癖になってしまいます。
口をなめるのが目的だった飛びつきも、そのままにしておくとやがては支配的な飛びつきに変わってしまいます。
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やめさせるには
犬が人の口をなめる時、飼い主さんが顔を横に振るだけでは遊んでくれていると思い、ますます助長します。
では犬が人の口をなめるのをやめさせるにはどうしたらいいのでしょうか?
してはいけない事は、犬を怒ってやめさせるという事です。
犬がなめる時の気持ちというのは、もちろん祖先の名残りというのもありますが、他の理由として自分の方が弱いので守ってほしい、敵意はない、怒らないで、ご飯を下さいなどの意味があります。
なので怒ってしまうとますます、弱いんだという事を主張しようとしてとびかかりなめてきます。
犬がなめる時というのは、飼い主さんが家に帰ってきた直後が多くないでしょうか?
犬が喜んで一目散に飛び掛かり、飼い主さんの口をなめ始めようとします。その時には無視をして、犬が来ない様に別の部屋に行きます。
ただいまーとか何も言わずに無視します。すると犬は???となり、時間がたつと気分が落ち着きます。落ち着いたところで、飼い主さんは犬の相手をして下さい。
別の場所がないという所では、犬をクレートに入れて落ち着かせましょう。無理にやめさせるのではなく、できない状況を作ります。
犬の気持ち
そこまでするのはつらいと思うかもしれませんが、それは犬にストレスを与えない方法なのです。
帰宅して真っ先に犬と接触を持つようしていると、飼い主さんがいる時といない時で犬の精神状態がずいぶん変わります。
いない寂しさは大きくなるし、その分帰ってきたら大はしゃぎ。人間だって感情の起伏が激しければ、ストレスもかかるし精神状態が安定しません。
でもあんなかわいい顔して飛びついてきたら、無視するなんて出来そうもないという飼い主さんの気持ちもわかります。
でもその気持ちを押さえないと、犬は分離不安を感じるようになってしまうのです。
分離不安とは「効果あり!犬のストレス解消に役立つ5つの方法」でも書いていますが、簡単に言うと飼い主さんがいないのが我慢できない状況の事です。
実はなめる状態を放っておくというのは、犬を甘やかせているのではなく、飼い主さんの方が犬に甘えているのです。
その甘えが結果的に犬の落ち着いた生活を妨げることになるのだという事を、認識しておきましょう。
犬と触れ合う事は、犬が冷静になっている時にたくさんできますよ。
注意すること
犬が飼い主さんの口の周りをなめる時、注意することがあります。
それは犬の口は肛門と同じように寄生虫卵が多いという事です。
犬は他の犬のお尻のにおいを良く嗅ぎますね。その時に犬の口が肛門についてしまい、寄生虫が口に移る可能性は大きいです。
そうとはしらず、口をなめるという事をそのままにしていると人にも移ってしまい病気になってしまいます。
くれぐれも犬とのキスは危険な行為という事を知っておきましょう。
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